「この祈りを祈る者には証しを与える」。1978年、正道伝道にあたり主なる神クリシュナより堀田和成先生を通じて人類に下された救いの糸、それが虚心の祈りです。

それは神の栄光と、自己と縁生の友の心が光と安らぎで満たされることだけを求めるもので、それ以外のこの世的な願い――現世利益はいっさい求めません。主なる神クリシュナは生類の幸福のために働いておられる方であり、求めなくともすべてご存じだからです。

一例をあげますと、聖書に、汝の敵を愛せよというキリスト・イエスの言葉がありますが、これを文字どおり実践することはたいへんむずかしいでしょう。そこで正道は、相手のために虚心の祈りを祈ります。至上主の栄光とともに、自分と相手の心に光と安らぎをお与えくださいと。そういたしますと、自分の心の安らぎばかりか、相手が変わってまいります。また、変わらない場合には、その相手が自分から離れていくでしょう。

夫婦、親子の問題、職場の人間関係、仕事の問題、自分や家族の病気や事故、自然災害等々、私たちの悩みと迷い、苦しみは尽きません。祈りはその迷いの心、苦しみ悩む自分の心に光と安らぎを求めます。すると神はそれに応えて、それらの想いを光に変え、心を安らぎで満たしてくださいます。そして、その人にふさわしい調和の証しを示してくださるのです。祈りによるこうした証しは枚挙にいとまがなく、そうした精神的・物質的な証しを通じて神の実在の確信を深めさせていただけます。

光と安らぎに満たされた人の姿、それこそ私たちの忘れてしまった神の子としての本来の姿です。即ち、この祈りを祈るとき、人は神の慈悲により神の世界に引き上げられ、本来の自己に立ち返っているのです。

そして、それこそ私たちの人生の本当の目的であったのです。祈りにより神に託し、家庭なり職場なり現在の場で、与えられた義務を誠実に果たし、その行為と結果を神様にささげていくとき、明日が不明であっても、神様が安心と平和の世界に導いてくださいます。